2020年2月29日、閏年です。
投稿日にも今日の日付が入ることは4年に1度しかないので投稿します。
いや、そのために投稿するわけではないんですけどね。
今日書きたかったことは(自分の中でまとめておきたかったことは)、レイズ筒香嘉智選手のメジャー挑戦、まずはオープン戦(実際の呼び名は「グレープフルーツ・リーグ」)出場4試合が終わりました。
日本から応援している我々にとっては、とても内容のある4試合だと思って見ていましたね。レイズ首脳陣への良いアピールになったのではないでしょうか。
※ちなみにキャンプが始まる前はこんな記事を書いていました。
ちなみに・・・
メジャーリーグのキャンプは、アリゾナ州とフロリダ州で開催されています。
アリゾナ開催のオープン戦をカクタス(サボテン)・リーグ、
フロリダ開催のオープン戦をグレープフルーツ・リーグ、
と称しています。
さて、ここでは2月に行われた4試合、計9打席と守備の内容を下記にまとめました。
出場試合の成績まとめ
1試合目 日本時間:2月24日 レイズ-ヤンキース
「5番・レフト」でスタメン出場!
初回にまわってくるかと期待していたのですが、4番で攻撃が終了してしまったため二回の攻撃を待つことに。
しかし一回裏でレフト線を破る当たりを処理する初守備が見られましたね。
第1打席
さて、二回表にいよいよ先頭打者でまわってきました。
カウント2-1から、ヤンキース右腕ヘイルの150キロ外角速球を捉え、投手のグラブを弾きセンター前に抜ける“メジャー初打席初安打”をマーク!
とはいえ思いっきり身体が開いていたので、日本で見る筒香選手のバッティングではなかったですね。
本人としても「本当はゴロになってはいけない球」と打ち損じを認めるも、初打席初安打は記録として残ります。
第2打席
まわってきたのは四回裏。今度も先頭打者。
快速右腕ネルソンから2-2で追い込まれるも、143キロのシンカー、156キロの速球などをファウルでしのぎ、8球目で四球を選びました。
この打席、とても意味がありました。
追い込まれたカウントから、メジャーのピッチャーの球速と軌道の異なる球による配球に対応できたことがとても大きいです。
本人も「2ストライクからファウルを打てているのは安心材料」とコメントがありました。
結果
▶︎第1打席(二回裏)ピッチャー強襲ヒット
▶︎第2打席(四回裏)四球
2試合目 日本時間:2月25日 レイズ-レッドソックス
「5番・指名打者」でスタメン出場!
第1打席
2ストライクに追い込まれるものの、際どいボールを見極め四球を選んで出塁。
この打席で追い込まれてから四球を選んだことに対し、レイズのケビン・キャッシュ監督も、打席での対応力やボールを見る能力に称賛を送っています。
第2打席
四回にまわってきた第2打席は、2死走者なしの場面。
相手は昨季レンジャーズで25登板した左腕ジェフリー・スプリングス投手との対決となりました。
初球は外角ストレートを見送り、2球目は低めの変化球をじっくりと見てカウントは2-0。
この打者有利なカウントへと持ち込めた時点ですでに勝負は決まったのだと思います。
そして投じた3球目は、外角やや高めのストレート。
打ったというよりも「ぶっ叩いた」というようなスイングで左方向へ大きく飛ばすと左中間スタンドに設置された電光掲示板に直撃!
日本のプロ野球の本拠地はそのような場所に電光掲示板がないので、最初はフェン直!?と思いましたが、アンパイアが手を大きく回していたのでホームランだとわかりました。
もちろん相手バッテリーもいろんな球種をみて筒香選手の反応をみますが、この外角やや高めのストレートは日本でもよく見た絶好のホームランコース。
しかも逆方向への1発はバッターとしての魅力をアピールする絶好の打席となりました。
結果
▶︎第1打席(二回裏)四球
▶︎第2打席(四回裏)左中間ホームラン(打点1)
3試合目 日本時間:2月27日 レイズ-ツインズ
「5番・サード」でスタメン出場!
第1打席
二回1死走者なしの場面でまわってきた第1打席は、ツインズの左腕スメルツァーと対戦。
カウント2-2から外角高めのカーブを見逃して三振となりました。
第2打席
第2打席四回無死走者なしの第2打席は、サイドスローの右腕ポッペンに対し、1ストライクから時速150キロの外角速球を打って三ゴロに倒れました。
結果
▶︎第1打席(二回裏)見逃し三振
▶︎第2打席(四回裏)三ゴロ
この試合は2打席凡退となりましたが、注目はサードでの出場でした。
筒香選手をレギュラーで起用する上で、キャッシュ監督は外野だけではなくサードでの起用も想定に入れています。
皆さんご存知のように、サードは昨年のベイスターズ宮崎選手の故障時に一時措置として久しぶりに守備につき、入団時のポジションだけあって無難にはこなしました。
とはいえメジャーの内野手のプレーは映像で見ても平均的な日本のプロ選手のそれとはレベルが違います。
さて、注目の守備機会はツインズ四回の攻撃にやってきました。
先頭バッター、ルーカーのバットを折られボテボテの弱い打球が転がると、内野の芝生エリアまでチャージをかけシングルハンドでのキャッチから素早く右手に握り変えて見事なランニングスローを決めました。
前日の守備練習で緩いゴロを素手でつかみ、そのまま送球する練習の成果が早速あらわれました。
日本でもこういう守備はありましたが、やはりメジャーの試合で見られるとホッとしますね。
この試合は打席では見せられなかった分、守備でいいアピールができました。
4試合目 日本時間:2月28日 レイズ-タイガース
打順を上げ「3番・指名打者」でスタメン出場!
しかもベイスターズ時代の恩師・中畑清さんも見守る中での一戦となりました。
第1打席
3番なので初回にまわってきます。
場面は1死2塁。相手はナ・リーグ最多勝も獲得した右腕ジョーダン・ジマーマン。
その投じた初球、143キロの内角ストレートを引っ張ると、ファーストのミットをかすめライト前まで弾き返し、2塁ランナーの懸命の走塁もあり先制タイムリーとなりました!
試合後のインタビューでも、いける球がきたら振っていこうと思ったとコメント。
でも実際にそれができるのはひとえに日頃からの準備の賜物です。
第2打席
カウント2-2から外角低めのカーブに空振り三振でした。
第3打席
場面は五回2死1塁。
タイガース左腕タイラー・アレキサンダー投手との対戦。
カウント2-2から極端なシフトでがら空きだったレフト線へ運ぶタイムリーツーベースを放ち、この試合2打点目をあげました!
結果
▶︎第1打席(一回裏)ファースト強襲ヒット(打点1)
▶︎第2打席(三回裏)空振り三振
▶︎第3打席(五回裏)レフト線ツーベース(打点1)
初めて実戦で3打席立ち、結果は左右に打ち分けた2本のタイムリーで2打点をあげる活躍をあげました。
しかし本人は至って冷静。ヒットは結果で今は自分のコンディションに重きを置いているとコメントしました。
とはいえ中畑さんの前での活躍は絶対に嬉しかったに違いありません!
まとめ
4試合計9打席の結果はこちら
▶︎安打数 4 ▶︎本塁打 1 ▶︎打率 .571 ▶︎打点 3 ▶︎四球 2 ▶︎出塁率 .667
ここまでは非常に良いスタートを切りました。
自分が特に強調したい点、それは、2ストライクに追い込まれてからの打席の組み立て方が非常に良いことです。
追い込まれてもボール球をしっかりと見極めて振らずにカウントを整えバッティングカウントに持ち込んだり、逆に塁にランナーを置いたケースでは初球からでも積極的にスイングしたりと、1球ごとに意味を持ってバットを構えている姿が見て取れます。
それは今に始まったことではなくベイスターズ時代から取り組んできたことが結果に表れただけのことで、筒香選手にとっては至って「フツーです」な事なのかもしれません。
また左腕を苦にしないことも強烈にアピールできたのではないでしょうか。
好守備もありキャッシュ監督はじめフロントの評価も上々でしょう。
ですが、ここまでは、です。
侍ジャパンの4番にだってメジャーはそう甘くはありません。
この4試合で「筒香データ」は集められ、これから対戦するチームのスコアラーによって分析されはじめています。
全ての試合で良い結果、良いアピールができるとは思いませんが、筒香選手はベイスターズで成長し、その活躍がレイズはじめ複数球団に評価されポスティングで入団した選手です。
ベイスターズでやってきたことを充分に出せれば、必ず今後もレギュラーシーズンでの多くの出場機会の獲得に結びつくと信じています。
次は日本時間3月2日のツインズ戦で、前田健太投手とメジャーの舞台で初対決に臨みます!
と言ったのですが現地時間の2月29日にブレーブス戦がありました。。
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