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【レイズ筒香嘉智】オープン戦の成績から見えてきた収穫と課題

レイズ筒香嘉智選手のメジャーリーグ挑戦。

まずはオープン戦が終了しました。
終了といっても新型コロナウィルスの影響による感染防止のため、残り試合が中止という異例の状況。
さらに日本と同じようにレギュラーシーズン開幕も時期未定の延期となりました。

さて、筒香選手はレイズのオープン戦21試合のうち12試合にいずれも先発出場しました。ここまでの筒香選手の成績・プレーについて、皆さんはどのような感想や評価をされましたでしょうか?

今回は筒香選手のオープン戦の成績をまとめると共に、収穫のあった点と浮き彫りにされた課題も含め考察してみました。

目次

  1. 打率.179も想定内の三振と全方位のヒット
  2. 外野より内野!?安定感のある守備の評価
  3. 「打つか、待つか」の駆け引きが今後の成績のポイント
  4. 最高の結果のために最善の準備を

打率.179も想定内の三振と全方位のヒット

まずは出場した全試合の打撃成績から。

12試合出場
⚾️打席 31 
⚾️打数 28 
⚾️安打 5 
⚾️HR 1 
⚾️打点 3 
⚾️四球 3 
⚾️三振 13
⚾️打率 .179 
⚾️出塁率 .258 
⚾️OPS .579


そして、各試合の打席別結果はこちらです。

2月の4試合だけを見るとかなりポジれますね。
ちなみにこんな記事を書いてます。

しかし、後半は同じ文字が目立ちます。。

まず、オープン戦は試合結果は二の次。キャンプでの仕上がり具合を選手各自そして監督やコーチが確認するためのものです。
そういう意味では、筒香選手のオープン戦は通用する部分と課題となる部分がはっきりと浮き彫りになった、意味ある12試合だったと思います。

「三振数:13」の意味するところ

三振13の内訳は「見逃し三振:4個」「空振り三振:9個」です。
つまり積極的にバットを振りにいって三振しています。

この数字の意味するところとは何でしょうか?

まず、「筒香は速球が苦手」という書き込みやツイートなどをよく見ます。一部のメディアはそう書いているかもしれませんが、プロの解説者はほとんどそんなことを言っていません。

確かに、ベイスターズが近年苦手にしている阪神戦では、抑えのドリス投手の150キロ後半の速球や藤川球児投手の持ち味の伸びのあるストレートは打ちそびれていた印象が強いですね。

しかし、空振り三振が多かった理由。
それは、日本でほとんど経験していないタイプのボールに対するアジャストを試みた結果です。

日本人の投手が投げる変化の少ないスライダーやカットボール、スプリットなどは速くても130キロ台後半。ですがメジャーの投手なら140キロ台は出ます。
さらにメジャー投手の特徴である手元で動くと言われるストレートなど、日本でまずみられないボールでしょう。

もちろん筒香選手はメジャー移籍を志すにあたり、世界大会やドミニカのウィンターリーグ参加を通じて、外国人投手のボールへの対応に関しては課題意識を持ち、準備はしてきたはずです。
あとは実際のメジャーの打席に立ちながら体感して慣れていくしかなく、このオープン戦はそのアジャストのための確認という目的が強いでしょう。

「安打5・HR1」の意味するところ

前述の三振の内容を受けてヒットについて書きます。

全5本の内容はこちら

①ピッチャー返しからのセンター前ヒット

カウント2-1から、ヤンキース右腕ヘイルの150キロ外角速球を捉え、投手のグラブを弾きセンター前に抜ける“メジャー初打席初安打”をマーク!

②左中間スタンドへのホームラン

レッドソックス左腕ジェフリー・スプリングス投手との対戦。カウント2-0から投じた3球目は外角やや高めのストレートを左方向へ大きく飛ばすと左中間スタンドに設置された電光掲示板に直撃!

③ライト前ヒット

タイガース右腕ジョーダン・ジマーマンの投じた初球、143キロの内角ストレートを引っ張ると、ファーストのミットをかすめライト前まで弾き返す先制タイムリー。

④レフト線を破るツーベース

同じ試合、タイガース左腕タイラー・アレキサンダー投手との対戦。カウント2-2から極端なシフトでがら空きだったレフト線へ運ぶタイムリーツーベースを放ち、この試合2打点目をあげる。

⑤ラッキー気味な内野安打

ブルージェイズ右腕ウェイグスパックの変化球にタイミングを外された打球は三塁線を転々。しかしサードが一、二塁間を守るシフトを敷いていたため処理できず、運もある内野安打となった。

以上、全5本の内訳です。

実は、センター前、ライト前、レフト前、ホームラン、そして内野安打と全ゾーンへのヒットを達成しています。

右方向に打てたことは収穫で、ホームランも相手チームの投手やスコアラーに対して長打力を見せつけました。

結果的には打率.179で終わりましたが、四球を選ばず振りにいった打席もありましたので想定内ではないでしょうか。

外野より内野!?安定感のある守備の評価

このオープン戦を通じて守備での評価が高いことに日本のファンは驚いているのではないでしょうか。

特に、3月1日(現地時間)にサードで先発したブレーブス戦では、バウンドの高いゴロに対して瞬時に後ろに下がってキャッチし、正確なボールを一塁に送ってアウトにするなど、判断の難しいゴロに対してもしっかり反応しました。

また近年のメジャーでは頻繁に行われる守備シフトにより、ショートの位置を想定された守備練習もしてきました。

メジャーの守備、特に内野手はダイナミックな打球キャッチと力強い送球という印象ですが、要は確実にアウトにできれば良いのです。

レイズのキャッシュ監督も「派手なプレーはいらない。求めるのは堅実で効果的なプレーだ。それができる能力がある。」と♯25を評しています。

ですが複数の守備位置に入る選手というのは、日本でもどちらかと言えばレギュラーではなくバックアップ。メジャー的な、またラミちゃん的な言い方をすると「オプション」になります。

評価されているのは嬉しいですが、ファンとしてはレギュラーで出場するところを見たいので複雑ですね。

「打つか、待つか」の駆け引きが今後の成績のポイント

レイズで筒香選手に求められるものはコンパクトに打つことではありません。
ポスティングで獲得された理由である一番の評価「長打力と出塁率」を求められていることは変わらないのです。

ベイスターズ時代のように、調子を落としても、いつもと変わらない準備と気持ちで試合に臨めればいいと思います。
アジャストしない時の対応法は本人が一番よく知っています。

そのため長打力という点ではオープン戦でホームランも出たので特に心配することはないでしょう。

逆に不安なのは出塁率です。

見逃せばボールになる球を打ちに行って三振し、フォアボールを稼げずに出塁率が低くなることは避けたいですね。

日本ではすでにスラッガーの実績があるため勝負を避けられてフォアボールになるシーンがありましたが、メジャーではまだ実績のない一選手。厳しいコースをガンガン攻めてきます。

積極的に打ちにいくのは悪いことではないですが、「打つか、待つか」その見極めを冷静にできるかが成績を分けます。

ストライクゾーンのギリギリをついて見逃されると、相手バッテリーはヒットゾーンに入らないように気をつけつつ、少し内に入った球でカウントを取りに行きます。そこで失投を誘えば、オープン戦でのホームランのように仕留めることができるでしょう。

POINT

つまり、フォアボールが多いと出塁率を上げられることに加え、以降の打席で投手の失投を誘う可能性も高くなります。

逆に、三振が多くなると今度は打ち球狙いでボールを見すぎるようになってしまい、見逃し三振も増えてしまうことに繋がります。

最高の結果のために最善の準備を

レイズのキャッシュ監督は筒香選手を「我々は特別な選手を手に入れた」と言いました。それはベイスターズファンから言わせれば、「我々の特別な選手を送り出した」ということに他なりません。

さらに、筒香選手はMLB関連メディアからも今シーズンにおける注目と期待を集めている選手の1人と評されています。

それはひとえに、筒香選手の野球に対する取り組み方によるものだと思います。

入団会見で、決して達者ではないですが、英語とスペイン語を勉強して臨んできた姿勢も高評価でした。
選手としての能力だけでなく、その人間としての真摯な態度がレイズにとってもプラスになると考え獲得に乗り出したのだと思っています。



オープン戦が終了し、各チームのスコアラーは全打席、全投球に対して集めた筒香データを分析しているでしょう。どのカウントでどのコースにどの球種を投げれば手が出るか、そして打ち損じるか。

「それほど今、結果にこだわっているわけではない。体のコンディションを整えていくのが第一だと思っている」

オープン戦の終了後にインタビューでこう答えていた筒香選手。

もちろん筒香選手の中にも、オープン戦を通じて生きたメジャー投手のボールに対するデータは蓄積され、分析と対応への準備が始まっています。

現時点でレギュラーシーズンの開幕がいつになるかは未定ですが、最高の結果のために最善の準備を続けて臨んでくれるはずです。



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