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【私的分析】夏の甲子園中止へ。その理由とそれでも開催の可能性を探る


こんにちは。

昨日5月15日、多くのメディアで報じられている通り、新型コロナウイルスの影響により8月10日に開幕予定だった甲子園大会(第102回全国高校野球選手権大会)について、日本高野連が5月20日に運営委員会を開き中止を発表する模様です。

3月の選抜大会が中止となり、出場校の選手はじめ数多くの高校球児たちにとって今年の夏の甲子園にかける想いは特別です。全体練習ができない中でも自主練習を続け、いつ試合が始まってもいいように準備を続けてきた中でのこの報道です。

正直、無観客で実施するのはやむを得ないとは思います。しかし──


高野連に大会の開催自体の中止を決断させる要因は一体何か?
そして本当に開催の可能性はないのか、を自分なりに考察しました。


8月の開催なのに5月の時点で中止とする理由とは?

まず、5月14日に39県で緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルス収束の兆しが見え始めているにも関わらず、この5月の時点で8月の開催の中止の決定をせざるを得ない要因はどこにあるのでしょうか。

予選となる地方大会の開催スケジュールの問題

まず夏の甲子園大会は「本選」です。各都道府県で出場校を決める予選となる地方大会を事前に開催する必要があります。
地方大会は例年であれば7月上旬からスタートします。緊急事態宣言の全国的な解除が5月末となった場合でも、地方大会の開催までわずか1か月しかありません。

そして、今回は日本高野連から各都道府県の高野連対し地方大会の開催を一任しました。
つまり1つでも地方大会が開催されなければ47都道府県からの代表が出揃わなくなります。

何より全体練習もできていない中で活動再開から1か月では試合本番までの準備期間があまりに短く、教育という観点からも短い調整で地方大会、本選の甲子園と2か月近く戦い続けるのは、球児たちを壊すリスクを考えざるを得ません。

そう考えると47都道府県全ての地方大会が足並みを揃えて代表校を決めるのは実質不可能に近い。その観点から現段階での中止決定の動きになっていると思われます。

もっとも中止となるのは甲子園大会のみで地方大会は各都道府県の高野連の判断で開催可能です。各都道府県のナンバー1を決める大会を開催することは現状では可能です。

学校としては学業の取り戻しを優先

高校野球はあくまで学校の部活動です。まずは学校としては授業再開が第一であり、恐らく長引いた休校の影響で夏休みが短縮される可能性があります。
その場合は例年ように7〜8月を野球のために学校を休ませることは難しいというスケジュール面での課題もあります。

また主催者の一つはメディアである朝日新聞社ですからね。極力リスクは回避したいでしょうし中止になってもプロ野球みたいに経済的な損失は少ないだろうと考えているのかもしれませんね。

あと、甲子園は(地方大会もですが)入場料を徴収しているので商業的な側面を批判する意見もありますが、無料だと野球に興味ない誰も彼も入れてしまうので入場料はあっていいと思います。また実際に大会を運営するにはそれなりの人件費や光熱費などかかりますしね。

中止となった場合の影響は選手だけでなく家族にも

さて、甲子園が中止となった場合には球児たちにとってどのような影響があるのでしょうか。

まずは、特にプロ入りや推薦での進学を目指している球児にとっては春の選抜大会の中止を含め、アピールする場がありません。
それは逆にプロ野球のスカウトにとっても見込みある選手を探す機会を失ってしまいます。
プロ野球のドラフト会議は例年なら10月下旬に行われます。今年に限っては後ろ倒しになる可能性もありますが、プロ志望の球児とくに三年生にとっては不完全燃焼のまま迎えることになります。

そして、その影響は何も選手だけではありません。

プロ入りを目指す子を持つ家庭は、幼い頃から家族ぐるみでのバックアップが必要です。

お父さんは仕事の合間を縫って、もしくは仕事を犠牲にしてまで夜遅くまで子供の練習に付き合います。
お母さんも食事や毎日泥だらけのユニフォームの洗濯をはじめ、特にリトルリーグやシニアでは土日もチームのサポートのために足を運ばなくてはなりません。

また安くない野球道具や遠征試合がある際の費用など、正直、甲子園やプロを目指す家庭には相当の家計の圧迫を要するのが現実です。(他にはチームへの寄付金とかもありますし)

そうした生徒たちが強豪校に入って甲子園を目指します。
それぞれ背負うものがある球児たちが甲子園を目指し、また優勝を目指すために、1回負けたら終わりの真剣勝負をしているのです。

8月の甲子園」は中止として大会開催の可能性を探る

さて、本当に開催の可能性はないのでしょうか?

ここでまず言っておきたいのが、

百歩譲って「8月の甲子園開催は中止でいい。」です。

そもそも大会の正式名称は「全国高校野球選手権大会」なので「甲子園」は入っていないので、甲子園で行う必要はそもそもありません。
確かにアルプススタンドやブラスバンドの風景も含め高校野球の最高峰を観るのは甲子園という球場が一番いいとは思いますが。

それでは現実的に大会を開催するにはどうすべきなのか、自分の考えを以下に書きました。

開催時期を少なくとも3か月遅らせる

ご存知の通り「全国高校サッカー選手権大会」は12月末から1月上旬にかけて行われます。3年生も出場しています。
真冬に高校野球をやらせるのか、という声はありますが例えば本戦となる大会は甲子園でなく今年に限ってはドーム球場で開催する方法もあると思います。

例えば
● 10月上旬に地方大会開催(各地方球場)
● 11月に本選大会開催(ドーム球場)

こうすれば夏から秋にかけてまだ暑い時期にチーム作りが行えますし、10月であればプロ野球もまだポストシーズンを行っている時期なので、屋外の地方球場でも実施は可能です。

地域別ブロック開催を行い、ベスト8を甲子園で実施

甲子園開催には全国から各出場校の移動や宿泊が一斉に起こるため、コロナウイルスが収束してきたとしても、地域を大きくまたぐ感染リスクの可能性がゼロとは言い切れません。

そこで、以下のように本選も全国を6つのブロックに分け、ブロック内のトーナメントで勝ち上がり出場権を得た8校が甲子園で試合を行うという方法です。こうすれば甲子園へは8校の移動と7試合のみの実施で済みます。

● 北海道・東北ブロック(1校)
● 関東ブロック(2校)
● 中部ブロック(1校)
● 近畿ブロック(2校)
● 中国・四国ブロック(1校)
● 九州・沖縄ブロック(1校)

この方法にしても開催時期は8月から後ろ倒しにしないといけませんが。

プロ志望の三年生にとっては大会がドラフト会議後になる現実もありますが、大会を実施することに大きな意味があります。

後ろ倒し開催は受験のリスクも

一方で、出場する球児たちが全てプロ入りや野球推薦での進学を考えているわけではありません。秋から受験勉強に勤しむ球児もいるので、その障害になるようなことも現実としては避けたい問題ではあります。

また実現性は置いておいて、学校自体の9月入学導入などの議論も上がっていますね。
そうなると甲子園は年度末の大会になり、すでに卒業となる3年生にとっては春の選抜が最後の大会になります。
ん、ということは春の甲子園が地方大会から実施して、夏が選抜になるのかな??なんて考えたりもしますね。

・・・・・・・

自分は1998年、横浜スタジアムで行われた神奈川大会の決勝戦、横浜高校 対 桐光学園の試合を現地で見ています。すでに話題となっていた松坂大輔を見るのが目的でした。確かその試合は三番でホームランも打っています。

ここにデータがありました。

出典:神奈川高校野球思い出データベース
https://baseball-memories.jp/archives/31942

試合内容はもう圧倒的ですね。そして後にベイスターズで引退試合を現地で観ることができた選手が二人もいようとは。。

野球に限らずインターハイの中止も決まり、スポーツでの進学などを考える生徒たちにとっては、コロナウイルスに罹らずとも人生を左右される影響が生じているのは間違いありません。

夏季の開催は難しくとも、実施の可能性を探ることも教育の在り方として必要なのではないでしょうか。



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