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【原監督提言】補強期限と支配下枠の撤廃について考える

こんにちは。

巨人・原監督がトレードをはじめとした「補強期限の撤廃」と「支配下選手70人枠の撤廃」を新聞に向けてコメントしました。

その背景としては、特に巨人のように控え層が厚いチームにおいては、見込みのある若手選手でも一軍の試合に出る機会がなかなか与えられないまま月日を重ねていく「飼い殺し状態」になる傾向がありました。

しかし他球団へ積極的にトレードすることでチャンスを与え、球界内での人材の活性化を図りたいという狙いがあります。

確かに今シーズンの巨人はシーズン中に下記4件の積極的なトレードを実施。
しかも生え抜きで実績のある沢村投手の移籍は話題を呼びました。

2020年シーズン中の巨人の実施トレード
※今シーズンはコロナ特例で9月30日まで移籍可能

・06月25日:池田駿投手が楽天へ、楽天からゼラス・ウィーラー選手獲得
・07月14日:高田萌生投手が楽天へ、楽天から高梨雄平投手獲得
・09月07日:沢村拓一投手がロッテへ、ロッテから香月一也選手獲得
・09月29日:田中貴也捕手が楽天へ金銭トレードで移籍

これがWin-Winなトレードであるかは双方の球団の合意の上でなので置いておきます。

補強期限の撤廃による懸念点とメリット

「補強期限の撤廃」と「支配下選手70人枠の撤廃」、これはセットで考える必要があります。

まず補強期限の撤廃で懸念される事は「来季のチーム編成」です。

通常であれば例年10月1日を皮切りに各球団が戦力外選手の発表を行い、10月末にはドラフト会議により新入団選手の獲得が行われます。

しかし、補強期限を撤廃するという事は戦力外の対象選手であっても「トレードの駒として保有を続ける」ことが考えられます。

チームにとっては来季を見据え、戦力外通告を行うことで支配下枠を減らし、ドラフト会議で補強ポジションに合わせ指名する選手の数を検討します。
そのためトレードの可能性を残しておくという事は、ドラフト会議での指名数にも影響が出る恐れがあります。

また戦力外となった選手は獲得意思のある球団が元の所属球団に何も支払わず獲得できますが、トレードとするからには選手か金銭か何らかの代償が生まれ、戦力外候補となる選手が却って球団の思惑により自由になれなくなります。

なので、現在7月31日までとされている補強期限を戦力外選手の発表を行う前日の9月30日までとすれば実現に向けた議論の余地はあるかもしれません。

一方、メリットといえば育成契約だった選手が一軍の試合に抜擢できます。

補強期限はトレードに限った話でなく、育成契約選手の支配下登録期限でもあります。

今までは7月31日まで育成契約の選手はそのシーズンはもう一軍の試合には出られません。
しかし補強期限が撤廃もしくは9月30日までになれば、育成契約選手も頑張り次第で支配下登録することができシーズン終盤まで一軍の試合に出られる可能性が高まります。

また、国内外にかかわらず即戦力の選手がいれば7月31日以降に獲得できます。

支配下枠の拡大は資金力の強いチームが有利

ということで、上述のように70人という支配下登録数が決まっているために、7月31日までに戦力の調整を行わざるを得ないのですが、そこで「支配下選手70人枠の撤廃」という話につながります。

いきなり無制限は非現実的ですが、段階的に80人、100人まで保有枠が拡大すればチーム編成に大きな動きが出てきます。
もちろん育成契約レベルだった選手が支配下登録として一軍の試合に出られます。

しかし、この制度を最大限に生かすためには、最終的には資金力の潤沢なチームだけが活発に行えるようになり、その恩恵を受けることになるでしょう。

下の表をご覧ください。

2020年開幕時の支配下登録選手の総年俸(外国人選手を除く)

1位 ソフトバンク:42億0744万円
2位 巨人:36億6443万円
3位 楽天:31億1088万円
4位 広島:25億4138万円
5位 西武:23億8341万円
6位 阪神:22億7902万円
7位 日本ハム:23億5474万円
8位 DeNA:21億9122万円
9位 ヤクルト:20億4384万円
10位 中日:19億3944万円
11位 オリックス:18億2297万円
12位 ロッテ:19億1198万円
(年俸は推定)

これをみると資金力があるのは上位3つの巨人、ソフトバンク、楽天に限られてきます。
現に今年の巨人のトレード相手は4件中3件が楽天です。
移籍期限に関係なくWin-Winなトレードとして成立させるには、やはり資金力だと見ざるを得ません。

また支配下選手枠が30人増えればその分だけ総年棒も上がります。
支配下登録選手の最低補償年棒は420万円ですが、実際にはそれらの選手を育成するために多くの費用がかかります。

確かに伸びる可能性はあっても選手層が厚く一軍に上がれないソフトバンクの若手選手が低い年俸でセ・リーグにくるようになれば魅力的ではありますが、シーズン終了間近になってまで獲得するかと言えば環境の変化にすぐ適応できるとは思えないので微妙です。

それに獲得する側の球団はシーズン終盤に選手を放出する事は考えにくく、結局は金銭での取引になるのではないでしょうか。

つまり、支配下枠の撤廃だけ実現すれば移籍期限の撤廃は無理に行う必要はありませんね。

ベイスターズのトレード事情と補強ポイント

一軍の登録枠拡大はまだ現実的でないにしても、移籍期限が延長されたとしたらベイスターズとしてはどうなるでしょうか?

まずはDeNAになった2012年からの実施トレードを見て見ましょう。

横浜DeNAベイスターズの実施トレード(2012年から)
※FAの人的保証による移籍は除く

①2019年03月26日:熊原健人投手が楽天へ、楽天から濱矢廣大投手獲得
②2018年07月09日:白崎浩之選手/高城俊人捕手がオリックスへ、オリックスから伊藤光捕手/赤間謙投手獲得
③2017年07月06日:黒羽根利規捕手が日本ハムへ、日本ハムからエスコバー投手獲得
④2016年03月30日:藤岡好明投手を日本ハムから金銭トレードで獲得
⑤2013年07月07日:渡辺直人選手が西武へ、西武から長田秀一郎投手獲得
⑥2013年11月14日:佐藤祥万投手が日本ハムへ、日本ハムから加藤政義選手獲得
⑦2012年11月05日:江尻慎太郎投手/山本省吾投手/吉村裕基選手がソフトバンクへ、ソフトバンクから多村仁志選手/吉川輝昭投手/神内靖投手獲得
⑧2012年11月13日:北篤選手が日本ハムへ、日本ハムから土屋健二投手獲得

9年間8回のトレードで11人を獲得してますが、そのうち投手は7人ということを考えると、ベイスターズは常に慢性的な投手不足です。

今年も一軍の中継ぎ投手は酷使を重ね、ファームからの突き上げも乏しい。
となるとドラフトで優先的に即戦力投手を獲得しても来季は中継ぎが足りなくなる事は目に見えています。
他チームの戦力外発表を待つのではなく、シーズン中に先手を打つことも考えられます。

ベイスターズは助っ人も重視しているため一軍登録枠を減らさない金銭でのトレードはあまり考えられず、交換トレードが現実的です。

ではどのポジションから放出するか。
恐らく外野手からのトレードとなるでしょう。
ここではどの選手がトレード対象になるかは書きませんが、ベイスターズファンならかなんとなく候補の名前が浮かぶかもしれませんね。

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上記のように色々と書きましたが、選手のためになるのであれば、現在の制度を緩和させること自体は賛成ですし、ONの次にミスター巨人である原監督が言うことに重みがあります。

ただ一つ言いたい事は、特定のチームに偏らず野球界全体としてのより良き改革となるように議論を進めていってほしいと願います。



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